2022.01.24

経営

人手不足という実は曖昧な言葉

人手不足という言葉を疑う

 

まず組織の採用力強化にあたり、私は人手不足というあまりにも聞き慣れた、使い慣れた言葉を疑いました。

 

「人手不足ってすごいぼんやりした表現だよな。簡単に言えるし、言い訳するには便利な言葉だからうっかり使いたくなる。」と。問題に対して人手不足だからと言えば、その後は思考停止になってしまいます。(曖昧な言葉については#03にて記載しています。)

 

 

だからと言って、「ICTで人員削減だ。外国人採用だ。」というよくある風潮も本質を無視して最初から飛躍しすぎ。確かにコストを無視できれば理論上は有効な手段ですが、具体的な事情がわからず手を出せば、それは事業を運に賭けていると私は思います。

 

 

やはり人手不足というぼんやりとした言葉のまま捉える状態ではこの課題は根本解決できないと思い、人手不足の分析と紐解きをはじめました。

 

 

人手不足の大きなネックとなっているものを本やネット上のデータで調べてざっと挙げると、「3K(きつい・汚い・危険)、低賃金、やりがい搾取、少子高齢化、採用難、離職率、人間関係」です。見慣れたワードかもしれません。しかし、ここで新たな疑問です。「なぜ箇条書きで挙げられるのだろう。それぞれの因果関係は実際どうなんだろう」と。もう少し考えてみます。

 

・3K(きつい・汚い・危険)→事業所の業務整理不足、職員の高齢化

・低賃金→事業計画・戦略不足

・やりがい搾取→福祉を言い訳にしているだけ

・少子高齢化→今僕らが考えても仕方がない

・採用が難しい→言い訳、努力不足

・離職率が高い→負のスパイラルが原因

・人間関係→関わる人が多い分要対策

・業務が非効率→介護の現場は合理的ではない

 

 

こうしたハードルを取り除いていくことが必要です。また経営の面からは採用の難しさ、離職率の高さなど、さまざまな課題もあります。

 

 

 

ところがこうした問題は、ひとつひとつ見ていけば解決できないものではありません。

 

まず仕事の大変さに関しては、運営側の業務整理が的確ではないという側面があります。利用者様のケアひとつとっても、介護の世界ではどこまでが必要な仕事なのか曖昧になっています。そうした仕事の取捨選択をイチ職員に委ねるのは難しいものがあります。

 

それを運営側が明確化していくことで、職員の業務は効率化されていきます。加えて低賃金も経営者側の問題で、事業計画や経営戦略を突き詰めていないことが原因。採用の難しさについては働く魅力をつくれていないことが応募母数が伸び悩む原因ですし、加えて全採用という現実があるために採用フィルターが機能せず、質の高い人材確保を妨げ、結果、人間関係の悪化を生み出します。こうした採用の悪循環を断ち切るということが非常に重要です。

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